離婚協議書作成・離婚相談の村井総合法務事務所:慰謝料について

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慰謝料について

慰謝料とは?

離婚をすると、必ず慰謝料がもらえると思われている方も多いのではないかと思いますが、決してそうではありません。
そもそも慰謝料とは、精神的に苦痛を与えたことについて慰謝するために支払う損害賠償金のことであり、民法では、損害を与えた側に、故意(わざと)または過失(注意不足)があることを要件としています。

離婚以外でも慰謝料が発生する例としては、まず交通事故が挙げられますよね。
これは、事故を起こした者つまり加害者の過失(信号無視や注意義務違反など)によって怪我をし、精神的・肉体的に大きなダメージを受けた被害者に対して支払う償い金です。
交通事故の場合は、わざと(故意と言います)起こすということはないと思うので、ほとんど過失(不注意)が要件とされますが・・・。

離婚の場合も基本的に考え方は同じです。
つまり、夫婦どちらか一方の有責行為(離婚に至った原因:浮気や暴力など)により、他方の配偶者が離婚をやむなくされたことによる精神的苦痛を金銭に換算して、その損害の賠償を求めるものです。

慰謝料の請求が認められない場合

以下の場合は、慰謝料の請求が認められません。

  • 夫婦双方に有責行為といわれるものがない場合(性格不一致の円満協議離婚など)
  • 結婚生活が破綻した責任が夫婦の双方にあり、一方の責任と必ずしも決められない場合
  • 相手が不治の精神病、生死が3年以上不明な場合(※離婚原因にはなります)
  • 配偶者が第三者と肉体関係を持つに至った当時、既に夫婦の婚姻関係が破綻していたような場合

など

いくらもらえる?

慰謝料をもらう側からしたら、一番の関心事であると思います。
ニュースや雑誌などで、大物芸能人が離婚した際に相手側に対して何千万、何億円といった慰謝料を支払っているようなケースも見受けられますが、それは例外中の例外であり、一般的な離婚による慰謝料は随分と低額です。

慰謝料は、精神的苦痛に対する損害賠償金ですから、そもそも数値で表すことが非常に難しい性質のものですが、まず当事者間の話し合いで決める事が大前提です。
話し合いがまとまらなければ、家庭裁判所が判断することになりますが、その場合、慰謝料の額を算定するに当たっては離婚原因、婚姻期間、当事者の年齢、当事者の資力なども考慮し、各ケースごとに個別に判断します。
実際の裁判例では、200万〜300万円が相場のようです。

いつでも請求できるの?

慰謝料は、必ずしも離婚と同時に請求しなければならないというものではありません。

しかし、離婚後いつでも請求できるものではなく、離婚が成立した日から3年間の時効期間が設けられていますので、この期間中に請求しなければ時効が完成してしまい、もはや慰謝料の請求はできなくなってしまいますので注意が必要です。

また離婚の際の、「離婚協議書」や「調停調書」の条項中に「甲と乙の間には、本離婚協議書に定めるほかは、互いに何らの債権・債務がないことを確認する。」といった清算条項が設けられていれば、詐欺・強迫といった特別な事情が存在しない限り、慰謝料の請求はできません。

慰謝料Q&A

夫の浮気が発覚しました。相手の女性にも慰謝料は請求できますか?

もし、相手の女性が婚姻中の男性と知りながら(故意と言います)不貞行為をしていたのであれば、慰謝料の請求は可能です。
また、仮に婚姻の事実を知らなかった場合であっても、周囲の状況や相手の言動からして、少し注意したら婚姻の事実を発見できた(過失と言います)ような場合でも慰謝料の請求が認められることもあります。

内縁中の夫が、他に愛人を作って同棲を始め、私との内縁関係を解消したいと言っています。この場合でも、慰謝料の請求は可能ですか?

そもそも内縁というのは、婚姻届出はしていないが、実質上夫婦としての生活を営んでいるような男女関係を言います。
単に届出をしていないことのみをもって婚姻の場合と異なる扱いをされては到底納得がいきません。
法律では婚姻に準じた扱いをしていますので、内縁を不当に破棄された場合でも慰謝料の請求は可能です。
ちなみに、内縁と似たような言葉で同棲というものがありますが、これは夫婦としての実態が見受けられない一時的な男女の共同生活と考えられていますので、法的保護は受けられず同棲を不当に破棄された場合であっても慰謝料の請求は原則認められません。

慰謝料を受け取りましたが、税金は課せられますか?

原則、慰謝料には税金はかかりません。
一般的に贈与を受けた場合には贈与税が課せられますが、慰謝料とは「心身に加えられた損害に対する賠償金」ですので、全く意味合いが異なります。
ただ、一般的に相当とされる額を超える場合であれば、例外的に贈与税の対象とされることもありえます。
逆に慰謝料を支払う側の問題ですが、現金で支払った場合には課税の問題は生じませんが、現金ではなく不動産などで譲渡する方法を選んだ場合には譲渡所得税の対象になりますので、注意が必要です。

慰謝料の分割払いを認める場合に注意しなければならないことはありますか?

本来であれば、慰謝料は離婚の際に全額一括で支払ってもらうほうが好ましいです。
あまり支払いが長期にわたってしまうと、後々不払いの可能性も起こりえます。
やむなく分割払いを認めることになった場合でも1〜2年、数年で支払いが終わるようにするほうが賢明です。
このように何回かに分けて支払ってもらう場合や、支払いが長期にわたる場合などには、必ず公正証書も作っておきましょう。
もちろん、強制執行認諾文言と1回でも支払いを怠ったら全額を支払う旨の期限の利益喪失条項も盛り込んでおきましょう。

婚約破棄で、慰謝料は発生しますか?

婚約とは、男女間で将来の結婚を約束することです。
お互いの両親(実家)を訪問する、結納を交わす、婚約指輪を贈るなどの、外形上の行為は必要ありません。
たとえ、口約束であっても、男女間で結婚の約束ができていれば婚約は成立したものとみなされます。
よって、正当な理由のない婚約破棄は違法行為であり、もちろん慰謝料の問題は発生します。
ただ、離婚した場合の慰謝料とは違い随分と低額ですし、実際に請求する場合は婚約破棄の事実を証明する必要もありますので、客観的な婚約の事実(結納を交わしていた、証人など)を証拠として作っておかなければなりません。

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